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元々育ちも価値観も経験してきた事すべてが違う全くの他人同士が偶然に突然出会い、そこから円滑な関係を築く事、そしてその関係を続けて行くという事。

人生において一つの大きな課題であり、また考えるよりも随分と難しい事の様に感じます。私は男性、現在35歳で接客することを仕事にしています。

相手のことをどれだけ気遣うことができるか、相手が今何を要望しているのかを判断し、適切な対応、サービスを提供する仕事です。

職業病の一種なのかも知れませんが、この仕事を続ける中で、私は必要以上に相手の顔色をうかがったりして他人を頼らない、自分の事は二の次、後回しにする性格になってしまったように思います。

友達と仕事をして、気づいた自分の性格

私には同級の高校時代からの、付き合いの長い女性の友達がおり、学生時代にはなんでも相談したり言い合える仲でした。

お互いに所属する組織は違えど、接客業に就いたという事もあり、当初は仕事上の悩みなどを相談し合えるような、また新しい二人の関係が築けることを期待していました。

長らくお互いがむしゃらになってお互いの仕事をこなし、今では友達はその組織ではリーダー的存在になるまでになりました。私がこの仕事をしていく上で気付いた自分の性格があります。

他人を頼らない、誘いもしない!自分は意見が無かったと気づく

「自分一人で出来る事は効率が悪くても自分一人でやってしまう」つまり、人にもの・ことを頼むことが出来ないのです。人に頼らないようにしていたのです。

友達と私の決定的な差。この人を頼らないという、性格の有無こそが統率力、部下を牽引するリーダーになれるかどうかの大きな要素だと感じました。

相手のことを気遣う(気にする)ばかりで、人を頼らないで、自分を隠してしまうこの性格こそが私の最大の弱点であり、悩みでした。

「必要とされれば相手から声を掛けてくる」ことが当たり前だと思っていた自分。「自分一人で出来るから頼らない、何も必要ない。」何事にも自分からは声を掛けたり、誘う事はまずありませんでした。

思い返してみれば友達にさえそのようで、相手からしてみれば、頼ってこない人間というのは意見が無いのと同じ。主体性が無く、打っても響かない、同調ばかりでつまらない人間だと思われても仕方なかったのです。

自分の中で溜め込まず、吐き出す事が大切と教えてもらった

友達関係は特に「馴れ合い」ではいけないもの。いつしかこの性格のせいで友達という尊い存在が、つまらない馴れ合いの関係になってしまっていました。

人間関係を円滑に続ける為だと思っていた人を頼らないという習慣。自分に染みついたこの性格は、己自身を苦しめるものになってしまっていました。

一人で思い込む、抱え込む性格がきっかけとなり、一時期、鬱病になり精神科へ通院していたことがありました。そこで出会った先生が私を救ってくれました。

思っていること、感じたこと、今日は何をしたかなど、あらゆることを吐き出すことがこの性格(病気)を是正するための一歩になりえることを教えてくれました。

自分から誘う!必要としなければ、必要とされない

先生に全てを話していると不思議な安堵感に包まれる感覚を覚えました。胸の内につっかえていること、喉まで来て引き返す自分の本音をすべて体外に吐き出すこと。

普段からそう心がけているうちに私の性格も良い方へ、また人間関係もスムーズになってきたように思います。そしてこれを実践していく上でわかったこと、人間関係に於いてもっとも必要なことが見えてきた気がします。

それは、「必要としなければ必要とされない」ということです。自分一人で背負い込む事は相手を受け付けない、大きな壁を創ることだったんだ、と状況が改善されつつある今になってやっと、わかりました。

最近その友達と、久しぶりに食事に出かける事になり、というか私の方から誘ってみたのです。食事と話が自然と進むにつれ、友達が「なんか、変わったね。」「あの頃(学生時代)の〇〇に戻ったみたい。」

そう言われた、言ってくれた時に私自身が感じた感覚は人間関係に求めていた「喜び」や「幸せ」だったんだと、この先も忘れる事の出来ないものでした。